最近読んでいる本

【哲学・思想系】
●書くこと、ロラン・バルトについて BYスーザン・ソンタグ
⇒女史の端正でエッジの効いた文体が印象的。

土星の徴しの下に BYスーザンソンタグ
土星の徴しの下に

土星の徴しの下に

●どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。) BY中島義道
⇒そも、哲学とは如何なるものか。

どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。)

どうせ死んでしまう・・・・・・私は哲学病 (私は哲学病。)

【実践・森林・環境保護・日本】
●4千万本の木を植えた男が残す言葉 BY宮脇昭
⇒氏の最新刊。日本の森林生態系を復活させんと4千万本を植えた実践家。「鎮守の森」。横浜市立大教授。

4千万本の木を植えた男が残す言葉

4千万本の木を植えた男が残す言葉

ギリシャ・ローマ】
ギリシア神話〈上〉 (新潮文庫) BY呉茂一

ギリシア神話(上) (新潮文庫)

ギリシア神話(上) (新潮文庫)

ギリシア神話 下 (新潮文庫 く 6-2)

ギリシア神話 下 (新潮文庫 く 6-2)

【音楽】
●ふたりの音楽 BY波多野睦美&つのだたかし
⇒音楽について、言葉について、紡がれる2人のエッセイ。
2人が奏でる音楽のように柔らかく優しく、そして深い海のような言葉。

ふたりの音楽

ふたりの音楽

●音楽のつつましい願い BY中沢新一&山本容子

音楽のつつましい願い

音楽のつつましい願い

【料理・ファンタジー
●イギリスのお話はおいしい。 BY白泉社
⇒現実逃避に好適。

イギリスのお話はおいしい。―すてきなティータイム (MOE BOOKS)

イギリスのお話はおいしい。―すてきなティータイム (MOE BOOKS)

●続 イギリスのお話はおいしい。 BY白泉社
続 イギリスのお話はおいしい。 料理編 (MOE BOOKS)

続 イギリスのお話はおいしい。 料理編 (MOE BOOKS)

【その他】
●一〇〇年前の女の子 BY船曳由美

一〇〇年前の女の子

一〇〇年前の女の子

私は貝になりたい。

生まれ変わっても人間にはなりたくありません。人間なんていやだ。もし生まれ変わっても牛か馬の方いい。いや、牛や馬ならまた人間にひどい目にあわされる。

どうしても生まれ変わらなければならないのなら、いっそ深い海の底の貝にでも…そうだ貝がいい。貝だったら深い海の底でへばりついていればいいからなんの心配もありません。深い海の底だったら戦争もない、兵隊に取られることも無い。房枝や賢一のことを心配することもない。どうしても生まれ変わらなければならないなら、私は貝になりたい

手芸が好きな、本当の理由。

よく、手芸好きっているじゃないですか。
かくいう私もその一人だったりするのですが。

それってたぶん、”自分を落ち着かせたい”からなんじゃないかな、って思う。
刺繍に縫い物、編み物、ビーズも、どれもこれも、
ヨーロピアンであれアジアンであれ、
”手芸”といわれる大半のものは、
出来上がったそのものは、うっとりするほど甘美で、
目も心も奪われてしまうような美しいものがたくさんあるけれど、
そこにいたる作業はどこまでも単調。

ちくちく、ちくちく、ちくちく。
ちくちく、ちくちく。
ちくちく、ちくちく。
・・・
ちくちく、ちくちく、ちくちく。

果てしなく続くかのような、その時間は
ただひらすら耐える時間だと、傍からみたら思えるのだろうか。

この時間こそが必要で、
この作業をやり続けるのだといったら、
驚かれるのだろうか。

ちくちく、ちくちく、ちくちく。

自分にはどうにもできないこと。ってある。
どうにかしたくて、悲しくて、辛くて、
できることは全部したいのに、全部したのに、
どうにもならないこと。
ただ、時間が過ぎるのだけを、時が解決してくれることだけを
待つしかないとき。

そういうとき、何よりも効くのがこの
ちくちく、ちくちく、ちくちく。

いち、に、さん、し、
数を数えて。
強すぎないよう、弱すぎないよう。
ご、ろく、しち、はち、
同じ力で、
ずっと、ずっと、変わらぬ調子で。

これはきっと、
自分で自分にかけるおまじない。

おばあちゃんからお母さんへ、
お母さんから私へ、
私からいつか、まだ見ぬ小さな女の子へ・・・
女の人から女の人へ、
ひっそりと静かに伝えられる
ナイショの、絶対の、おまじない。

手芸って、そんなものだと思うんだ。

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ 

歌ってなんかいなかった。
愛を叫んでいたんだ。
―2人の母に愛され、その愛に傷つき、彼はジョン・レノンになった。

公開中の映画「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」を観てきました。
http://nowhereboy.gaga.ne.jp/
ジョン・レノンが音楽を始める頃からリバプールを飛び出す位までのお話です。ジョンと2人の母(ミミ叔母さん、ジュリアお母さん)との関係を軸に、ジョンのいろんな気持ちをとても丁寧に描いた作品です。

一言でいうと、良かった。すごく。
ジョンは超ド級のアーティストになる素質と環境、その両方を持ってしまった人なんだな、というのが鑑賞後の気持ちです。それが当時のジョン個人にとって幸か不幸かは、また違う話なのでしょうけれども。

見終わって大興奮した、とかではなく、
見終わって静かになってしまう、語る言葉がすぐに見つからない…
ただ、見てよかったな。ということだけは、わかっている。そんな映画です。

見たい人だけが見てくれたらいいな、と思います。

あ。
ビートルズファンには垂涎ものかもしれません。
たとえば。
【登場人物】
は、ジョン、ミミ叔母さん、ジュリア母さん、母さんのだんなさん、母さんの娘2人、のほか、ポールといった主要人物、バンド仲間たち(初期の頃の人たちもそのままに)…ビートルズ大好きなので、かなり興奮しました。
【撮影場所】
ジョンはじめ、ビートルズにゆかりの場所が続々と実際に登場します。
ストロベリーフィールズ、キャバーン、リバプールの港町の様子、ジュリア母さんの家、ミミ叔母さんの家、ジョンとポールがであった教会etc。
【個人的な垂涎ポイント】
ポール!初めてジョンと出会うポール。ひょろっと細くって頼りなさげで…それなのに、ギターを手に歌いだすと…!そのあふれるような音楽性、超絶ギター、曲も書く、歌もうまい!!ポールの「(オレは反抗とかしない)ただ音楽をしたいだけさ。シンプルさ」とか、そういう、音楽へのアツさ、みたいなのにジョンがまた、はっとしたりして。2人とも全く違う才能を持っていて、お互いに引かれ尊敬しあっていたんだなぁ、と思うとぐっと来ました。

イイ夜でした^^

踊り、という芸能について。

生ものが大好きです。
(演劇とか、舞台とか踊りとか、そういう類のもの)
五感で感じるおうし座としては、
接触れられる距離感で感じられると
その影響度は5倍とか10倍とか、ときには100倍ぐらいになったりとか。

先日、スペイン料理&フラメンコショー、
というのに友人と行って来ました。

一言にいうと、よかった。
うまかった。
美味しい料理(パエリ〜ア☆)にお酒(サングリ〜ア!)に、楽しい語らい、そして語らうに値する、すばらしい芸能。

これ、最高ですね!!

過去に行ったスペイン料理(で美味しかったところ)
●ファミリア(高田馬場) ※ショーあり
http://www.familia-spanish.jp/

●アルハムブラ(西日暮里) ※ショーあり
http://www.alhambra.co.jp/

●サラ・アンダルーサ(恵比寿) ※ショーあり
http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13013971/

●ティオ・ダンジョー(恵比寿) ※1Fが立飲み(バル)、2Fがレストラン
http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13009298/

●エルチャティオ(三軒茶屋) ※ショーあり
http://www.hotpepper.jp/strJ000025413/

…これは、、、「芸能」じゃなくて「食」についてですね^^;

猿之助歌舞伎の魅力〜目黒雅叙園

目黒雅叙園。大好きな、大好きな場所のひとつです。
あの、和洋折衷具合、外観もエントランスも通路も階段ももちろん部屋の中も、全てにおいてやりすぎ&キッチュ気味な感じが強烈に好き。
文化って、何か強烈な「これ、面白いじゃん!」っていう熱狂から始まって、同心円状に広がっていって凄い勢いでものすごい人の数を巻き込んで一大ムーブメントになるわけだけど、その中心、まさに一番初めに始まったその場所では、こういう「やりすぎ!」感に満ち満ちてるんじゃないのかなぁ、とここへ来るたびに五感で感じる。
よく行くのはここの「百段階段」東京都指定有形文化財、らしいのですが、この階段にまさにキッチュな偏った企画が折々に催されているのです。

今回は、あのスーパー歌舞伎猿之助さんの舞台衣装の数々。身近でみると…凄いよ。笑える。半立体の巨大な蟹(朱色で金色のふち飾りつき)が背中全部を覆いつくすような大きさで衣装に縫い付けられていたり(着物自体は青、海でしょうね、やっぱり)、海神別荘泉鏡花)の竜神様はこんなの着てそうだな、というような、美しい和布を何百切れも使ったような緻密な衣装などなど、ま〜・・・これはファッション関係の人、舞台・イベントやる人は一見の価値有り、です。
http://www.megurogajoen.co.jp/event/kabuki/index.html

カエサル(日生劇場)を観てきました。

日生劇場で、『カエサルローマ人の物語より(塩野七生)』見てきました。
http://play-caesar.jp/
文化の好みにおいてはドメスティックな傾向が強い私にとっては、今日の『カエサル』との対面は、ほぼ人生初、「はじめまして、カエサルさん」という気分で臨んだ観劇。

【好かったポイント】
・ローマ共和制→ローマ帝国辺りの歴史が大筋掴めた。面白そう!
カエサルって…万能、理想のモテ男だったんだ!(ユーモアあって、理想が高くて、寛容、知性高し…それじゃあ、女性諸氏の”理想の男性”じゃないですか!)
【個人的萌えポイント】
・「共和国」制度へのさまざまな思い&歴史について(ワイマール共和国とかも興味深々)
この辺、もっと知りたい。読みたい。めちゃめちゃ興味出た!!!
【名言】

人間なら誰にでも、すべてが見えるわけではない。
多くの人は、自分が見たいと欲することしか見ていない
人間は、見たいと思う現実しか見ない
――カエサル

一番印象的だった、というか、共感できた一言。
確かに、そういうところ私にもだろうなぁ、と思う。
あると思うけど、じゃあ、それがどこなのか?見たいと思っていない現実って、どうすべきか?「寛容」って要するに「心無罣礙(しんむけいげ)」とか「体露金風(たいろきんぷ)」とか禅の悟りの境地に通じるものがあると思うんだけども、じゃあ、本当の「寛容」って何なのか?相手の自由をどこまでも許し(=相手の気持ちを尊重する)、自分もできる限り自由に生きる(尊重してほしい)こと?その節制した生き方は、普通にできることじゃないし、ものすごいことだし、尊敬もするけど、なんだかちょっとそれだけでは違うような気がした。うまく説明できないけど。
「寛容」に生きることこそが「生」を全うする為の最善なのだろうか?
人間って、何のために生きるんでしょうね・・・?

そんなことをぼんやり考えながらの帰り道でした。

※私は、セルヴィーリア、好きっ!彼女についてもっと知りたい!!